帝釈峡・三次・岩国_2020年11月

また例の病気の話題が喧しくなってきましたね。

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特に政策や人との接し方が変わったわけではないのに拡大し始めたあたり、トリガーがわからないので空恐ろしいところもありますが、折衷していくしかないんでしょう。

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ということで、少し所用があったので今月の頭に広島に行ってきました。ついでに足を伸ばして帝釈峡に。

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自然地形としてできた橋(いわゆる自然橋)としては世界にまれに見る大きさらしいですね。かなり迫力があります。よい。

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下帝釈に架かる土木遺産的に結構貴重な橋。まあ詳細は数多サイトがあるので譲りますが、帝釈峡観光を長年支えてきた橋です。ちなみに、近辺には同じく観光を支えてきた多数の旧隧道も見られます。人間の観光にかける情熱を感じますね。ただ、近年帝釈峡は斜陽気味のよう。以前の乗鞍高原なんかも同様の傾向にありますが、しゃにむに開発してきた時代からどう転換するのか、いろんなキーワードが提唱されたりしますが、なんとなく小さくまとまっている感、というのはあります。

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その後、三次まで下ってきて尾関山へ。ちょうど見頃の入り口という感じでした。ちなみに冒頭のも三次。

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似たようなカットが続きますね。もみじは単体で映えるので毎年よいなと思います。

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打って変わってその後岩国へ。これも少し所用をこなすために。岩国も錦帯橋なんかは行ったことがあるので、翌朝は時間が余り……。海岸線を散歩して岩国基地を眺めに行きました。

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24-70しか持ち合わせが無かったので広角っぽい絵ばかりですが、独特の雰囲気の街ですよね。

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まっすぐ歩いてただけなので絵にバリエーションはありませんが、岩国という街から受けた印象はだいたい写ってるかなと。錦帯橋の方に行くと山が近づいてくるのでまた街の雰囲気も変わります。とにかく午前中の散歩というのはよいものでした。また時間を作ってやりたいですね。今後しばらく静養できなそうなので早くも心がしんどい。それでは。

乗鞍高原_2020年10月

現像を終えたのにまとめるのが遅くなりました。Lightroomで作り終えて「ええやん」ってなったらそこで満足するの、ありがちですよね。それするためにいくらかけとんねん、という話はあります。言ってはいけない

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乗鞍高原とか言っときながら、スタートから安房峠を登ったところにある中の湯からの一枚。イケメンですね。やっぱり135mmはいい絵をはいてくれます。

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10月末でこんな感じだったのでもう終わってるでしょうね。今年は信州、久々の当たり年でした。東京も今の所きれいなので、なんか悪いことがなければきれいな紅葉が見れるはずです。イチョウは随分降りてきましたね(あまりにも臭すぎるのが難点)。

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後ろで何がなんだかわからなくなってるのが乗鞍岳

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こういうのやってて毎回迷うのが空の色。人間の眼(脳)というのは大変に高性能なので輝度差をいい感じに補正してくれるんですが、カメラというのはそうはなってない。HDRなんてのもありますが、どうにも不自然でいけない、かといって白で飛んでるのも違う、困ったもんです。

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きっと今は一面真っ白でしょう。一生静養していたい(本音)。それでは。

上高地_2020年10月

先日、上高地に行ってきました。まずは、大正池のお決まり構図から。

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安房峠なんかは何回も行ったことがありますが、上まで上がったのは地味に初めて。バス代が高い(ケチ)。

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ど平日、快晴、季節は最高。カメラ持っててよかった、となる日でした。

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河童橋に向かう途中で猿の大群に遭遇。いすぎて有り難みがないくらいで、ほとんど人とすれ違ってる感覚でした。ただし、人と違うところは赤の他人(他猿)を堂々と撮っても一向に問題ないところ。良い表情しとりますな。

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この写真で、人の出は察してください。まあ、ここが一番人が多いところなので、輸送能力は余裕そうでした。インバウンド死滅はやはり厳しそうですね。

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山がイケメンすぎて、構図が限定的になりますね。まあ激V量産だったので良いとしましょう。それでは。

初秋の日差し

わりとバタバタしていて、目をパチパチしていたら9月が終わってました。未だに9月のはじめくらいのイメージなので、月の数字が2桁になった現実を受け入れていません。

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ただし、否が応でも認識せざるを得ないのは気候の変化でしょうか。1年で一番過ごしやすい時期が到来しましたね。これは素晴らしい。

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夏の頃の、うだるような日差しから打って変わって、優しい日差しが指すようになりました。前回あげた夏の日差しに関するポストなんかと比べると一目瞭然。 

外で撮り歩くときに脱水症の危機と隣り合わせでやらなくてよくなった、というのは良いことです。

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こういう日差しとか影がつくる造形が好みなんです。今回はたまたま人が入ったものを冒頭にあげてみたけれど、基本的には風景として、直線的な日差しと人工部が織りなす複雑な形って見てて飽きないんですよね。

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面白いのは、こういう写真、どこでも撮れるようで、やっぱり呼吸が合う町でしか撮れないところ。今回歩いていて、道端でおばちゃんに「こんなところに撮るような面白いものあるのかい?」と言われたけれど、やっぱり歩き慣れた道でしか撮れない。なれた道ならではの変化、みたいなところがないと行けないのかもしれません。おばちゃんとご近所話をしながら、そんなことを思いました。

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こんな写真ばっかり撮ってはや6年、うまくなったか、と言われるとよくわかりません。The自己満足。それが趣味でいいと思います。それでは。

夏の日ー2020

梅雨がやたらと長引いてどんよりしていたら、心が折れるくらいの暑さ、死ぬかと思いました。

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とりあえず梅雨の晴れ間の青空から。このときから猛暑の予感はしてますね。

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そして夏っぽいエモ写、室内から出たくない。

 そういえば夏というと、雲がいいですよね、もくもくしてるとすぐ撮っちゃう。

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そしてこれまた絵になる、というのがいいところ。結果、似たような写真を毎年量産する流れ。ありがち。

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あと、雲以外にやたら強い日光も、ぽくていいですよね。ただし、日射病で路上で倒れそうになる、というのまでいつものパターン。必ずコンビニで飲み物買うので、いつもよりお金を使う、というのも欠点。

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写真、ちょこちょこ撮ってた気もするのにあんまりアガリがない。そんな8月でした。涼しくなったら、1年で最高のアガリが得られる(?)季節、秋ですね。はよこい、暑いの飽きたぞ。それでは。

【レビュー】SIGMA 135mm F1.8 DG HSM -広角望遠レンズ【作例あり】

135mmは難しい、という話はよく聞く。実際持ってみるとなるほど、とたちどころに頷ける。なんというか、中途半端なのだ。自分の感覚よりはずっと望遠なのだが、少し広い景色に向けると物足りない画角になる。105mmの使いやすさとは全く違う感覚を覚えるのだ。

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それでも、私は135mmを買った。比較的ネガティブな理由だったと記憶している。Fマウントで中望遠が欲しかった。予算は10万円前後。本当は105mmがよかったのだが、大口径(少なくともナナニッパを持っているのでそれを上回るもの)で現代レンズだと、この予算帯では選択肢がない(Nikkorの105/1.4は予算オーバー、SIGMAの105/1.4は予算オーバーだしいくらなんでもでかすぎる)。そこで、135mmに目を向けると、Nikkorには、クセ玉のAi AF DC Nikkor 135/2Dしかない。Samyangの135mmも評判が極めていいが流石にAFがほしい。こうなると、残ったのはSIGMAのこのレンズだった。

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使いはじめて、いろんな対象につかってみたが、たちどころにわかったのは、このレンズ、ないし135mmという画角は広角っぽく使うと恐ろしい絵をはきだしてくれるのではないか、ということであった。

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135mmの風景写真は、望遠特有の整理された画面構成の中に、広大な景色を写しこみうる。これが200mmやそれ以上になると、望遠的な切り取る要素が強調されすぎて、景色の広大さは写しにくい。逆に85mmになると、望遠の要素が減少し、画面構成を考えるのが難しくなる。この微妙なバランスの上に135mmはある。

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どちらかというと、レンズレビューというよりは135mm論のような様相を呈しているので、このレンズの話もしよう。まず、ePHOTOzineの公開している、数値のバグとしか思えないMTFチャートを確認したい。

開放から中央・周辺ともバキバキに解像し、収差もほとんどない。正直、単純なレンズの性能としてこれ以上はない。開放だとやや周辺減光があるが、これはご褒美なので問題ない。歪曲もややあるが、これは後処理で補正可能。

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AFはそこそこ速い。少なくとも遅くはない。ただ、単焦点かつ微妙な画角なので動き物に使うのはあまりおすすめできない。

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さすがSIGMAのArtシリーズと言う感じで筐体はガッチリしている。Artにしては重さも控えめでギリギリ持ち出す気になる。

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ボケは美しいが、開放から解像しすぎてしまうため、ポートレートレンズとしてはかなり使いにくい印象がある。また、ポートレートで使うには、対象との距離が遠くなりすぎ、絵も圧縮効果で平板になり遊びが効かせにくい。

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最初に書いたとおり、中望遠は難しい画角である。70-200をお持ちでないなら、まずそっちから買ったほうが撮影の幅は圧倒的に広がる。それでも大口径がほしい!単焦点でしか写真を撮れない!みたいな病気にかかった人にはこころからおすすめできる。

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DSC_4298  それでは。

NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sレビュー -透明なレンズ【作例有】

ニコンの技術者が下のインタビューで語っている通り、Zマウントの策定にあたっては「圧倒的な光学性能という部分にプライオリティを置いた」という。

 この「圧倒的な光学性能」を誇示した代表的レンズは「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」かもしれないが、我々一般庶民にはちょっと手が届かない。この意味で、庶民レベルで到達できる、Zマウントの威力を最も強力に見せてくれたレンズとして「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」をあげられると思う。

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上の写真はつまらない写真だが、このレンズの威力ー画面全域にわたる一貫した画質ーが発揮されている(Flickrでリンク先にでもいって見てください)。ePHOTOzineに公開された笑えるくらい圧倒的なMTFチャートからも明らかな通り、このレンズは、これまでのFマウントやらのこれまでのズームレンズとは異なり、周辺まで均一の画質を保つ、真の意味で単焦点並のズームレンズと言えるだろう。

ちなみに、先代の24-70VRのMTFチャートはこちら。

一見して明らかな通り、画質や色収差など、あらゆる意味でZ24-70 f/2.8は、ちょっと格が違う。ここまで来ると、F値被写界深度(ピントが合ってる面積)を調整するための値でしかなくなる。

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また、逆光体制も基本的には優れていて、どんな環境でも概ね一貫した画像を得ることができる。色乗りもいい(ここはZ24-70 f/4と一番違うところ。f/2.8のほうが圧倒的にいい)。

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(特定条件下だとゴーストがお邪魔することがあるのはご愛嬌)

 

NZ7_8737-3 ボケもなだらかで美しい。開放でも合焦面の画質は全く問題ない。ボケの大きさはf2.8なので、これ以上が欲しい場合だけ単焦点の出番。

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AFもそこそこ速く、極めて正確である。しかし追従性は微妙。まあここらへんは全部Zマウントボディのせいなので現段階では必要十分という感じ。「防塵防滴に配慮した設計」であって防防公式対応ではないが、そこはNikkor。どんな寒くても、水に打たれても埃っぽくてもだいたい動く。人間の耐用限界のほうが先にくる。精進しましょう。

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 よく動き、よく写る。まさに私と景色の間にあって、見え方を邪魔しない透明なレンズ。ここまでくると、あとは撮影者の問題。目の前の景色とどう勝負して切り取るか。その「勝負」する腕が一番問題なんですが。

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上記以外だと、以下の記事の写真もだいたいこのレンズで撮ったもの。ニコンの業績がアレなのでみなさん買いましょう。それでは。